年画で見る春節-2・送竃節

  • 2019.01.19 Saturday
  • 17:55

                    竃神

 

大寒ですね。北海道・東北地方では猛吹雪ですが、

私の住む大阪は、比較的暖かい日々です。

でも大寒ということは、春に近づいていることでもあります。

 

旧暦12月23日(1月28日)は、送竃節=竃の神様をお祀りして天上界に送る日。

 

旧正月・春節は過年、大年とも称します。

年とは、稲が実り塾すること。つまり農作物の成長周期を表現しています。

有年は豊作。大有年は大豊作のこと。

さて。

蠟八節をすぎると、いよいよ春節の準備期間に入り、23~25日を小年と称します。

小年の過ごし方で正月の運が左右されるので、小年はとても重要。

その小年の迎え方を表す民間歌があります。

 

                蠟月歌

 

二十三(日)糖瓜祭竃送上天   二十四 掃屋子  二十五 作豆腐  二十六 刀割肉

 

二十七 殺公鶏(雄鳥)  二十八 蒸饅頭  二十九 飾香炉  三十晩上点灯龍

 

人々はこの蠟月歌に沿って、正月の準備を進めていくわけですが、

それほど人々は正月を待ち望み、中華民族にとって春節、というのは特別な祭祝日なのですね。

 

 

 

竃神は、竃王爺・東厨司令・司令竃君・・・江南地方では竃菩薩などと称されます。

 

天帝=玉泉大帝の3番目の弟だけれど放蕩がすぎ、博打に負けて妻を財神に取られてしまったとか、

なので奮闘して、五人の息子を科挙に合格させた、とかの逸話のある神様。

ともあれ。天帝は放蕩の末弟を、天界の末神である竈神にしたのです。

 

 

23 日(南方では24日) 竃神を含めた神々は天上界に里帰りし、人間界に戻るのは正月4日。

しかし、竃神のみ大晦日=除夕に戻るのです。

竈神は台所で、家族の一年間の所業を見聞している身。

なにせ台所は、あんな話・こんな話に溢れている場ですから〜。

竃神は人間の行状を天帝に報告し、悪徳人間は天帝により命が削られ、年越をできない。

つまり、竃神は人間の生殺与奪の権利を持つ神様。

なので人々は、

竃神に天帝へ良いことばかり=上天言事好=甘い報告をしてもらおうと、

送竃神=竃神像の唇に麦芽糖を塗ったり供えたりし、神像を燃やして天上界に送るのです。

 

竃神は家神ではあるけれど、先祖神ではないので、子孫は守らずただ人間を監視するのみ。

放蕩が過ぎる落ちこぼれの竃神は、いわば人間臭くもあり、

人間に都合の良いことも叶えてくれる神様ゆえに、庶民も手段を講じつつ慕ったのです。

ところで。

竃神は煙突から煙となって天上界へ上って行くのですが、

つまり台所は天上界への出入り口なので、神聖な場所でもあったのです。

 

 

送竃神は麦芽糖で送り出し、

除夕=大晦日は接竃神=新しい神像に餃子を備えて迎えます。

 

ところで。竃は女性が中心となる場。

なので、竃神の年画には妻が描いてあるものも多く、竃王奶奶と呼ばれます。

 

 

 

 

江南地方では12月23日のみならず、誕生日の8月3日はもちろんのこと、

7月1日は半年初一として、また毎月15日もお祀りしました。

 

ところで。

全世界で火神は神聖視されますが、中国では炎帝が火神の祖とされ、

bc3世紀には竃神が祀られており、竈神と炎帝を同一視する向きもあります。

そんな神聖な祭事なので、

送竃節は女性の出入り禁止(とりわけ月経時は禁忌)で男性が采配。

食と性の境界は、厳然と区別されていたのですね。

 

なお、送竃節から年末までうるさい竃神が不在なので、お気楽ということで、

鼠が嫁入りする伝承もあり、北方では実際にも人間の嫁入りが多かったそうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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